「スーツケースの中の美術館-想像の海-」は、病院や刑務所といった芸術と離れた世界にいる人々を対象とした、オリジナル作品を展示する小さな移動展覧会です。始まりは、「展覧会が終わった後、そこには何が残るのだろう」という問いでした。
カタログ、思い出、写真 、、、。カルミニャック財団は、展覧会が終わりなく続き、無限に旅し続けることができるノマド形式を考案しました。
しかし、一体どうしたら地中海のポルクロール島で行われた展覧会がもたらした感覚的豊かさを一つの箱に凝縮できるだろうか。
この難問に挑むため、「スーツケースの中の美術館」は、珍品陳列室と小さな移動劇場の世界を採用しました。そこには、二重底や隠し引き出し、映像の投影などの遊びが隠され、さらに、独創的な作品たちは、見て、聴いて、触れることで、あらゆる感覚を呼び覚まします。
病院を回り始めて今年で二年目となるこの美術館には、医療関係者も数々の効果を認めています。
「スーツケースの中の美術館」は、新たな支援によってその数を増やすことを目指しながら、長い旅へと出発する予定です。
LA FONDATION CARMIGNAC
14スーツケースの中の美術館カルミニャック財団2000年にカルミニャック·ジェスチョンの会長であるエドゥアール·カルミニャックによって創設されたカルミニャック財団は、300点以上の現代美術作品を所蔵するカルミニャック·コレクション、毎年、調査報道の製作を支援しているカルミニャック フォトジャーナリズム賞、そして、ポルクロール島にある2000平方メートルの展示スペースと15ヘクタールの庭園からなるアートスペースで、展覧会やアートプログラムを開催しているヴィラ·カルミニャックという、三つの軸を元に活動を行っています。
